2026/07/24
《藤田久美子の旅エッセー》女王陛下のお気に入りの城で見つけたダイキンの謎

スコットランドのほぼ中央に位置する城。19世紀、ヴィクトリア女王の時代に英国王室が所有するようになった。
バルモラル城はイギリス王室の夏の静養に使用されるスコットランドの城で、エリザベス2世が2022年9月に逝去した場所である。女王はこの城をたいそうお気に召しており、子どもの頃からバルモラルへの旅行を楽しみにしていたそうだ。
城を取り囲む森林を含めた領地は7,000ヘクタールで、東京ドーム4,200個分、山手線の内側全体の4倍近い面積を持つ。城と庭園の一部は、期間限定で一般にも開放されている。

入場料は大人が£18.5、5歳~16歳は£8.3。家族割引もある。
猛暑に襲われている今年のヨーロッパだが、スコットランドは日中も20℃を切る日があるくらい涼しい。
そもそも、例年であればわざわざ避暑のために移動する意味がないくらい、夏のロンドンは軽井沢よりも平均気温は低い。王室が夏にだけこの城を使うのは、それ以外の季節は寒すぎるからだ。
そのバルモラル城で、ダイキンのエアコンの室外機を見つけたのだった。エアコン必要?

目立たない場所にひっそりと設置されているエアコン室外機。
もちろん、一般家庭の暑さ対策とはわけが違う。ヴィクトリア女王の時代からある家具、美術品、衣装といった歴史的に貴重な品々を保管するため、室温や湿度をコントロールする空調設備としての意味合いが強いと推測してくれたのはChatGPTである。
ダイキンのシステムは、既存の建物への後付けが比較的しやすく、歴史的な建造物において圧倒的なグローバルシェアを獲得している。ダイキン工業が発行している報告書によれば、スコットランドのグラスゴー近郊にも生産拠点があるとのこと。
意外なところで見つけた日本にちょっと嬉しくなった。
藤田久美子
ライター・エディター・トランスレーター。トレンド誌、ビジネス誌の執筆、編集のほか、IT系を中心に翻訳者として活動。著書に「大事なことはみんなリクルートから教わった」(共著・ソフトバンク文庫)、「松本隆のことばの力」(集英社インターナショナル新書)など。
執筆者プロフィール
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