2024/08/28
ネコろんで読む英語コラム (21)猫学(ニャンコロジー)
よみうりカルチャー(読売新聞)の公開講座に「猫学」というのがある。以前から気になっていて、ついにその講座を受講することになった。
この猫学は「ニャンコロジー」と読む。なかなか上手いネーミングではないか。
言うまでもなくこれはニャンコ(猫)と英語の接尾辞「-logy」を組み合わせた造語で、英語で表記するならnyancologyになるだろうか。
「-logy」は「~学」という意味で、ecology(環境学)、biology(生物学)、psychology(心理学)など大体この接尾辞が付いていると学問とか理論を表す名詞になる。
ニャンコという言葉の響きと「-logy」の相性が抜群で感動すら覚えてしまう。
言葉を生業にしているせいか、こういった語呂合わせや駄洒落にはついつい敏感に反応してしまうのだ。
英語の商品やマーケティング用語にも猫にまつわる駄洒落が結構あって、どれもなかなか秀逸なのでここで少し紹介したい。
一つ目はFURminator(ファーミネーター)。
これはアメリカのメーカーが開発したペットのアンダーコート(内側の毛)を梳くための特殊なブラシで、長毛猫を飼っている人なら聞いたことがあるのではないかと思う。
Furは動物の毛皮で、これとterminatorを掛け合わせた造語。
「Terminator」といえばシュワルツェネッガー主演の大ヒット映画のタイトルとして有名だが、terminateとは「終わらせる」という意味。
この商品には「梳いても梳いてもきりなく毛が抜け落ちるのを終わらせる」という意味が込められている(と思う)。
もう一つはCatio(キャティオ)。
これは猫用のテラスのことで、catとpatioを掛け合わせた言葉。
日本の住宅事情ではよほどの豪邸でもない限りテラスなんてないけれど、アメリカや欧州ではわりと普通にあるのでそれを猫用に改造してCatioと呼んでいる。これもなかなかうまい表現だと思う。
いつかは我が愛猫のためにCatioを作ってあげたい。などと、人間用のテラスもないのについ夢想してしまう私なのだった。
執筆者プロフィール
Yumi
English Boot Camp代表。英語発音コーチ、著者。東京在住の大阪人。
2010年に開設した英語学習者向けのYouTubeはチャンネル登録者数が19万人を超える。
小学生の時にゴダイゴのタケカワユキヒデのファンになり英語に興味を持つ。
思春期は洋楽(ロック)とアメリカ文化に傾倒し、いつしか英語を教えるように。
著書に『ネコろんで学べる英語発音の本』がある。タイトルからもわかるように大の愛猫家。
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