コラム

2024/03/19

ある編集者のつぶやき #11 なんと18年間も大沢たかお、というか松尾スズキに騙されていた話―前編―

現在、ドラマ『不適切にもほどがある』が絶好調だ。脚本家は言わずと知れた天才・宮藤官九郎。劇団大人計画に2人いる脚本家兼演出家の1人だ。
 
私はある時期、故あって劇団大人計画の公演や彼らが出演しているドラマや番組を多く観る機会があった。
その中で、2006年11月に大人計画が確か多摩の小学校跡地で文化祭を開催するイベントがあり、その様子をレポートする『18年目の学園祭〜大人計画フェスティバル』というドキュメンタリーがNHKで放送され、私はリアタイ視聴した。
 
ナビゲーターは大沢たかお。長身イケメンの俳優で、数々のドラマや映画で主演している。
この大沢たかおが実は1年半ほど大人計画に在籍していたが挫折して辞めた、ということが番組内で明かされたのだ。
在籍時の芸名は、大沢蝉之介だという。
大沢たかおは遠い目をしてこんなことを呟く。「俺もあのまま大人計画にいたら、どうなってたんだろうなぁ」
 
――何ということだ! 大沢たかおのような長身イケメンにもそんな苦い思い出があったとは! 
 
私は衝撃と興奮をもってこのエピソードを受け止めた。以来、酒の席で大人計画の話になると、こう言ってきた。
「知ってますか。星野源は今はトップアーティストですが、元は大人計画の劇団員ですよ」
「そうそう、あの大沢たかおも元々は大人計画にいたんですよ。当時の芸名は蝉之介ですよ」。
 
しかし先日、ふと気になって大沢たかおのWikiを調べてみた。そういえば私は大沢たかおの経歴をほとんど知らない。大人計画に在籍したのは何年から何年なのだろう……
 
そして目にした記述に愕然としたのだった。
#12に続く)

 

大人計画主宰である松尾スズキ・初の本格的ミュージカル

プロフィール

ある編集者

大学卒業後、大手出版社に勤務。
子供の頃から漫画が大好きだったが、いざ大人になると小説の編集にかかわり、多くの作品を世に送り出すことに。
ここでは思ったことを率直につぶやいてみたい。

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