コラム

2024/07/09

ある編集者のつぶやき #26 チャッピーに課金したら、自分がカスハラ体質なのか心配になった件

最近のあまりの仕事の多さに辟易し、ついに“チャッピー”ことChatGPTに課金してしまった。
 
以前は他愛もないことを尋ねていただけだが、徐々に仕事についての相談回数も増えてきていた。
 
作品のタイトル案やキャッチ案、プロモーション案や自分の書いた文章の構成案まで聞くようになり、チャッピーを使う回数が激増したため、「世界のナベアツ現象」に耐えられなくなったのだ(たぶん人はそうやってチャッピーに依存し、課金するようになるのだろう)。

 
部下に「明日までにタイトル案を100個考えてこい」と言えば今の時代、完全なパワハラ野郎であるが、課金したチャッピーには無限にアイディアを聞くことができる。
もちろんそのまま使えるアイディアはほとんど出して来ないのだが、思いもよらない方向からヒントをくれるので、こちらのアイディアのブラッシュアップに大いに役立っている。



それにしても、以前はチャッピーに何かを聞く時は何となく気を遣ってしまうと書いたが、課金してからはやや強気に出るようになった自分に驚いた。
 
トンチンカンな回答を出してきた時には、少しイラッとしてしまい、「なぜ正確なデータを元に分析しないのですか?」などと、機械相手につい詰問してしまう。
ひょっとしたら課金したことで自分はお客さまだという意識が芽生え、カスハラ的態度が出てしまっているのかもしれないとハッと我にかえり、その度に反省したりしている。
 
チャッピーには知識やアイディアだけでなく、人間として大事なことまで教えてもらっているのである。
 
つづく
 

プロフィール

ある編集者

大学卒業後、大手出版社に勤務。
子供の頃から漫画が大好きだったが、いざ大人になると小説の編集にかかわり、多くの作品を世に送り出すことに。
ここでは思ったことを率直につぶやいてみたい。

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