コラム

2025/02/03

ネコろんで読む英語コラム (37)2月の「February」が実は“フェブラリィ”じゃないのをご存知ですか?

一年で一番寒いのは二月ではないかと常々思っている。
すごく冷え込むのに花粉が飛んでいたりして、冬なんだか春なんだかよくわからない不思議な月。
 
かつては如月(きさらぎ)と呼ばれた二月は英語でFebruaryだが、これを正しく発音できる日本人は非常に少ない。
というのも多くの人がフェブラリィと発音しているのだ。
 
英語コラム ネコろんで読む英語コラム
 
えっ、フェブラリィじゃないの?!と思ったあなた。
そうなんです。実は違うんですよ。
多くのアメリカ人はこの単語を[fɛbjəweri]と発音します。
 
発音記号を見てもなんだかよくわからないという方のためにカタカナで書くと、「フェビュワリィ」が一番近い感じ。



えええ? フェビュ?
どこにビュがあるの? ワリィってワはどこから来たの?
っていうか、一つ目のRはどこ行った?!と怒りが込み上げてきた人もいるかもしれないが、まあ落ち着いて聞いてください(笑)。
 
これ、一つ目のRは発音しないんですよ。する人もいるけどほとんどの人は発音しません。
理由は単に言いにくいから。
日本人が「体育館」のことを「たいいくかん」とは言わず「たいくかん」と言ってしまうのと同じで、なんとなく脱落してしまうのです。
 
FebruaryではなくFebuaryになるので、このbu(ビュ)の後にちょっぴりWっぽい音が入ってbuwaryとなる。
だからフェビュワリィなわけです。
 
う~ん、なんだか納得がいかない、と思うかもしれないけどそういうもんなんだと思って諦めてください。
 
日本語だってこういうのいっぱいあるから。
体育館もそうだし、洗濯機なんかもそう。「せんたくき」ではなく「せんたっき」と言っていませんか?
どこに小っちゃい「つ」があるの?と問われたらどう説明します?
 
話し言葉って実はこういう脱落がいっぱいあるのです。
そういうのを見つけると妙な興奮を覚える私は変わってるのでしょうかね(笑)。

執筆者プロフィール

Yumi

English Boot Camp代表。英語発音コーチ、著者。東京在住の大阪人。
2010年に開設した英語学習者向けのYouTubeはチャンネル登録者数が19万人を超える。
小学生の時にゴダイゴのタケカワユキヒデのファンになり英語に興味を持つ。
思春期は洋楽(ロック)とアメリカ文化に傾倒し、いつしか英語を教えるように。
著書に『ネコろんで学べる英語発音の本』がある。タイトルからもわかるように大の愛猫家。

画面上部に戻る