2024/10/02
ネコろんで読む英語コラム (26)日本人にはいまいちピンとこなくて厄介なsome/any問題
アメリカ大統領選が白熱している。
民主党か共和党かという政治的な部分はさておき、私が気になるのは候補者たちの演説である。
英語屋としてはやはりネイティブのスピーチは生の学習素材であり、誰がどんな演説をするか目が離せない。
最近大いに話題になったのが元大統領夫人ミシェル・オバマのシカゴでの演説。
ここで彼女が言った「Do something!」はスローガンとしてかなりキャッチーだが、このsomethingという表現を日本のメディアが微妙な訳し方をしていたのが気になる。
たとえば「民主主義のためならなんでもしよう!」といったようなことを書いている人がいた。
ニュアンスとしては間違ってはいないけれど、もう少し正確に訳してほしかった。
Someは「なんでも」ではないからだ。
なんでもしよう、と言いたい場合はDo anythingとなる。
そう、あの中学英語でつまずく最初のポイントの一つともいえる、some/any問題である。

そもそも日本語の名詞には数えるとか数えないといった概念がないため、冠詞(aやthe)の概念がない。
冠詞と同等なのがこのsome/anyで、私たち日本人からすると今ひとつピンとこない厄介な存在なのである。
端的に言うと、someは前向きなときに使い、anyは前向きでないときに使う。
Do somethingは「何かアクション起こせ」という意味で、前向きに何かするという感情が入る。
これがDo anythingだったら「なんでもいいからとりあえずやってみようか」というニュアンスになり、ちょっと後ろ向きな感じになる。
このあたりは理屈で考えてもなかなかしっくりこないので、やはり一番の近道は色んな人と話す中で体にしみ込ませていくしかない。
11月の大統領選まで多くの演説を聞くチャンスがある。
また面白い表現があれば紹介しようと思う。
執筆者プロフィール
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Yumi
English Boot Camp代表。英語発音コーチ、著者。東京在住の大阪人。
2010年に開設した英語学習者向けのYouTubeはチャンネル登録者数が19万人を超える。
小学生の時にゴダイゴのタケカワユキヒデのファンになり英語に興味を持つ。
思春期は洋楽(ロック)とアメリカ文化に傾倒し、いつしか英語を教えるように。
著書に『ネコろんで学べる英語発音の本』がある。タイトルからもわかるように大の愛猫家。
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