2024/09/10
《藤田久美子の旅エッセー》シングル・モルト・ウィスキーの聖地、アイラについて知っておきたいいくつかのこと【基礎知識編2】
<前回からの続き>
アイラの観光は、予算に余裕があれば、グラスゴーやエジンバラからのガイド付きの蒸留所ツアーを利用することもできる。
ざっと検索してみると、英語のガイドであればひとり20万円前後。日本語ガイドの貸し切りツアーが一台70万円程度だ。こういったツアーの場合、蒸留所が企画している見学ツアーがスケジュールに組み込まれている。
現地で昼間から飲むつもりがなかったし、全部の蒸留所を訪問したかったし、ウィスキーの味や香りには興味があっても蒸留方法にまで強い関心がない私たちは、エジンバラからレンタカーとフェリーを利用した。
フェリーの港はケナクレイグ(アイラまで約2時間)とオーバン(約4時間)の2か所。
オーバン(アイラの食事事情を参照)を選んだのは、ケナクレイグ発を予約できなかったからだが、帰りに立ち寄ったケナクレイグよりも、オーバンは素敵な港町だったので、結果オーライということで。

オーバンからアイラ島に向かうフェリー
どの蒸留所にも見学ツアーがあって、ウィスキーを作る過程を見たり、テイスティングしたり、それぞれに工夫が凝らされている。
ツアーはいずれも予約制。テイスティングのウィスキーの種類や数によって料金設定が違ってくる。
ツアーに参加しないのであれば、ビジターセンターへは予約なしに入場できるし、蒸留所でしか入手できない稀少なボトルやオリジナルグッズの購入が可能だ。テイスティングもできる。

ブナハーブンのビジターセンターで飲める£35(2024年9月現在約6700円)のテイスティングセット
アイラ島は淡路島くらいの大きさだ。一日あれば、あちこち立ち寄ってもぐるりと車で回ることができる。
東京都23区もほぼ同じ面積。そこに約3000人が住んでいる。
ちなみに淡路島の人口は約12万人。23区の人口は、いちばん新しい統計調査の2024年6月時点で985万6992人である。いかに緑溢れるところか、想像できるだろう。

アイラのなかの比較的平坦な道。車がすれ違うことは不可能だが、制限時速は60マイル。1マイルは1.6㎞。掛け算してびっくりしてください。
次回からは、それぞれの蒸留所を紹介していく。
藤田久美子
ライター・エディター・トランスレーター。トレンド誌、ビジネス誌の執筆、編集のほか、IT系を中心に翻訳者として活動。著書に「大事なことはみんなリクルートから教わった」(共著・ソフトバンク文庫)、「松本隆のことばの力」(集英社インターナショナル新書)など。
執筆者プロフィール
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