2024/04/12
《藤田久美子の旅エッセー》あの銀幕のスターたちが愛したスイスの村へ、ワインの世界遺産を飲みに行く。

世界遺産になっているレマン湖畔ラヴォー地区
かの人気女優オードリー・ヘップバーンや、喜劇王チャーリー・チャップリンが、終の棲家に選んだのが、スイス・レマン湖畔のこの地域である。
紀元前、ジュリアス・シーザーがスイスへ侵攻したローマ帝国の時代にここで葡萄の栽培が始まり、11世紀頃にカトリックの修道院がワイン造りを本格化させた。レマン湖を臨む丘陵に広がる美しい葡萄畑と古い街並み、伝統的な製法の継承が評価を受け、ここラヴォー地区は、2007年にワインの生産地として世界文化遺産に登録されている。

中世のまま時が止まったような街並み
ワイン・ラヴァーであっても、スイスワインを飲んだことのある人は、日本には少ないのではないだろうか。
スイスで生産されたワインはそのほとんどがスイス国内で消費され、スイス観光局の発表によれば、輸出量は全生産量のうちたったの1.5%。スイスワインを賞味するために現地に足を運ぶ価値は大である。

この地域で生産されているのは、ほとんどが白ワイン
今回は、オリンピック委員会の本部があり、国際バレエコンクールが開かれる街、ローザンヌから電車で向かった。
孤高の永世中立国スイスはEUに加盟していない。法律の関係でEU圏内では使用できないYahoo Japanのコンテンツが閲覧できるし、通貨はユーロではなくスイスフランだが、ローザンヌは、クレジットカードがあれば、現地通貨に両替せずともほとんどすべての支払いを済ませられる街だ。
また、観光立国スイスは観光客へのサービスが手厚く、ローザンヌ市では、宿泊客にホテルにチェックインする際、市内の公共交通機関で利用できるトランスポートカードを配布している。ラヴォー地区へは、ローザンヌ駅からこのカードを利用して10分ほどのキュリーで下車、ラヴォーへ向かうバスもこのサービスで乗ることができる。

電車も地下鉄も改札はなく、乗車中に求められたときには、このカードを提示しなければならない。
藤田久美子
ライター・エディター・トランスレーター。トレンド誌、ビジネス誌の執筆、編集のほか、IT系を中心に翻訳者として活動。著書に「大事なことはみんなリクルートから教わった」(共著・ソフトバンク文庫)、「松本隆のことばの力」(集英社インターナショナル新書)など。
執筆者プロフィール
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