コラム

2025/01/14

ネコろんで読む英語コラム (35)多様性で変化した「良いお年を」の表現

今年のお正月休みは最長9連休だったそうで、三が日ずっと仕事をしていた私からすると羨ましい限り。
 
年末の挨拶といえば「よいお年を」、年明けの挨拶は「あけましておめでとうございます」が日本の慣わし。
では欧米(英語圏)はどうだろうか?
 
アメリカでは年末年始休暇は早いところだと12月の半ばくらいから始まる。
クリスマスに向けてみんなそわそわしだすのがこの時期で、カードを書いたりプレゼントを買ったりと忙しくなる。
 
そして休暇前には「Merry Christmas!」とあいさつをして年を越す。欧米のお正月は日本のように親戚一同集まって年越しをするといった慣習はなく、クリスマスのほうが重要なのだ。
 
なので、日本人にとっての「よいお年を」がこの「Merry Christmas」にあたるのだが、昨今は「Happy Holidays(よい休暇を)」という表現が好まれるようになっている。
 
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みんながみんなクリスチャンというわけではないからメリークリスマスと言うのはやめましょう、ということらしい。



仏教徒かもしれないしイスラム教徒かもしれないのにメリークリスマスはおかしい。確かに言われてみればそうかもしれない。
 
アメリカは移民の国なので様々な人種や宗教が入り混じっている。いわゆるpolitical correctnessの一種だろう。
 
とはいえ、まだまだ普通の会話ではメリークリスマスの方が一般的。多様性を尊重するのは素晴らしいことではあるけど、Happy HolidaysよりMerry Christmasの方が年末のウキウキ感があるなぁと思うのは私だけだろうか。

執筆者プロフィール

Yumi

English Boot Camp代表。英語発音コーチ、著者。東京在住の大阪人。
2010年に開設した英語学習者向けのYouTubeはチャンネル登録者数が19万人を超える。
小学生の時にゴダイゴのタケカワユキヒデのファンになり英語に興味を持つ。
思春期は洋楽(ロック)とアメリカ文化に傾倒し、いつしか英語を教えるように。
著書に『ネコろんで学べる英語発音の本』がある。タイトルからもわかるように大の愛猫家。

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