2025/04/22
ある編集者のつぶやき #41 マンガや小説の映像化について考えてみた
<公式HP>
1985年にロンドンでミュージカル化されて以来、今も世界中で上演されている『レ・ミゼラブル』。原作は1862年にフランスで出版されたヴィクトル・ユーゴーの同名小説。
マンガや小説を映像化する際、原作者が映像制作者を批判することがある。
実際、小説家でも「台本はオーケーを出したけど、ドラマ映画の出来は良くなかった」と、陰で文句を言うケースはたくさんある。でも映像制作者に対して直接文句を言ったりすることは滅多にないだろう。
最近では、映像や舞台製作者側は原作者に対してメチャクチャ気を遣うようになっている。怖いというか、不健全なほどに。
原作者の権利を守るのはいいとして、舞台化の衣装デザインやSE(音響効果)まで確認してほしいといわれたときは、さすがに舞台製作スタッフの方々が気の毒になった。
僕らの仕事は原作者と一緒に台本チェックすることまでで、あとはその世界のプロにお任せしたい。
その結果、作品が良い悪いどっちにも転び得るのは、仕方のないことだと思う。
ある大物作家が台本を読んで、「原作通りに書かれていたので怒った」というエピソードが好きだ。
「原作を超える解釈や、原作にないものを書かないで何が映像化だ!」とおっしゃったという。
原作者がガチガチに映像化作品を縛ると、新しいものは生まれにくいと思う。
プロフィール
ある編集者
大学卒業後、大手出版社に勤務。
子供の頃から漫画が大好きだったが、いざ大人になると小説の編集にかかわり、多くの作品を世に送り出すことに。
ここでは思ったことを率直につぶやいてみたい。
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