2024/06/19
ある編集者のつぶやき #23 「大盛堂書店」の歴史を書いておきながら、実は本当に好きなのは別の書店
渋谷スクランブル交差点の角にあり、センター街の入口の「大盛堂書店」
前回、舩坂弘氏が渋谷に「大盛堂書店」を開くまでを書いた。
それはまさに日本で初めての試みとなる、建物すべてを使用した“本のデパート”になった。
渋谷に行き、そんな「大盛堂書店」を見るたび、船坂氏の創業精神に思いを馳せる。
今や衰退国家と言われる日本が、再び先進国トップの地位に這い上がるには、何よりも知識、学ぶ姿勢が大事なのだと思わされる。
…と熱く語ってみたものの、もしも僕が一番好きな書店を聞かれたら、そこは「三省堂書店」神保町本店と答えるだろう。
思いきり話をぶった切っているが、実は「大盛堂書店」の書棚自体はそこまで好みではない。
渋谷でいえば「啓文堂書店」の方が好きで、何かと人にもオススメしている。本を選ぶ楽しさがある不思議な書店と言うべきか、おそらく書店員の棚の作り方に自由な裁量があるのだと思う。
ならば「大盛堂書店」の話は何だったんだ?と言われそうだが、冒頭でもお伝えしたように、店舗の前を通る度、どうしてもその歴史と創業精神とが思い出され、感銘を覚えてしまうのだ。
プロフィール
ある編集者
大学卒業後、大手出版社に勤務。
子供の頃から漫画が大好きだったが、いざ大人になると小説の編集にかかわり、多くの作品を世に送り出すことに。
ここでは思ったことを率直につぶやいてみたい。
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