韓国旅行

2025/02/12

《旅のよもやま話》BTSも来店! ソウルのレトロな喫茶店で昔風の韓方茶を飲んでみる

ソウルの繁華街・明洞の近くにある茶房(タバン)。

 
乙支茶房 / ウルチタバン
乙支茶房 BTS ウルチタバン
派手なピンクの看板が目印で、ビルの2Fに入っている。

 
日本風にいうなら、“カフェ”というよりは“喫茶店”。
明洞 乙支茶房 BTS

ただ、レトロなだけじゃない。

 
そう、ここはBTSが撮影で実際に訪れた場所で、ファンには聖地といえる。
BTS 聖地 明洞

 
この日もファンと思われる若い人たちが訪れていた。
BTS来店 乙支茶房 乙支路3街

店内はファンのほかに常連客、また、家族連れもいた。



飲み物は15種類ほどある。
ウルチタバン BTS 明洞 
左は雙和茶(サンファチャ)/6,000W(現在は約630円)、右は五味子(オミジャ)ジュース/5,000W(約520円)

 
この茶房で飲むべきは生卵の黄身が入ったサンファ茶(雙和茶=双和茶)ではないか。
ウルチ茶房 サンファ茶 黄身

サンファ茶とは、甘草や生姜、ナツメ、当帰、桂皮ほか数十種類の韓方を煎じて作ったお茶で、松の実やクルミなどを入れて甘く味付けし、飲みやすくしている。
 
当然、疲労回復や免疫力の向上には効果的だが、「美味しいか?」と聞かれたら、ちょっと微妙だ。体にいいとは思うけど、私の好きな味ではない。
 
だが、生卵の黄身が入ったサンファ茶は初めて見た。
聞いてみたら、これは昔風のサンファ茶だそうで、今では珍しいのだそうだ。
実際、あとから入ってきた家族連れのお父さんは「ここのサンファ茶は黄身が入っているか?」と確認した上で注文していた。
 
黄身は混ぜずに、スプーンで何度も温かいサンファ茶に沈めて固くし、パクッと一口で食べるのが正解。
言われたとおり黄身を沈めていたら外側に膜ができ、食べやすい形状になった。
とはいえ、日本人としては勇気のいる飲み方。だから韓国人の友だちが躊躇することなく黄身を食べたのには驚いた。
 
もっと驚いたのは、黄身が入っていたことで、私が知る一般的なサンファ茶よりもまろやかで飲みやすかったことだ。
これまで何度も韓国で飲んできたサンファ茶だけど、「あ、美味しいかも」と思えたのはこれが初めて。体も温まった(気がした)。

 
明洞からも近く、大人気の『山清炭火ガーデン』とも歩いて数分の距離。時間を潰すのにも最適なので、ぜひセットで行くことをオススメしたい。

 

乙支茶房 / 을지다방(ウルチタバン)
2号線「乙支路3街駅」10番出口から徒歩30秒。明洞からも徒歩10分ぐらいの距離<MAP

執筆者プロフィール

児玉愛子(らぶこ)

           

韓国コラムニスト。韓流エンタメ誌、単行本、ガイドブック等の企画から取材、執筆を行う。
メディアで韓国映画を紹介するほか、日韓関係やエンタメコラムを寄稿する韓国ウオッチャー。

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