韓国旅行

2024/11/03

【毎日がエンタメ】韓国・ソウルで巻き爪の術後経過が悪化する事件

今から10年ほど前、私は巻き爪になった。
イラストエッセー 毎日がエンタメ 児玉愛子 さわ ソウル旅行 巻き爪

 
こういう場合、デカい綿球を爪と肉の間に入れたり、爪に矯正器具をつけるなどの応急処置もあるけど…。
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応急処置でしかなく、解決策にはならない。
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考えるまでもなかった。
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爪の一部がなくなるのだ。

 
痛くないわけがないと思っていたけど…。
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意外なことに、手術中に爪を切られている感覚はあったけど痛くはなかった。



先生の言っていた“ニコちゃんマーク”とはジェルネイルについていたスマイリーのパーツのことだった。
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術後は患部を清潔に保つため、朝と夜はむき出しになったお肉の部分を水洗い。
これが自分でも怖くて、毎日ビクビクしながら洗った。
けど、痛み止めの薬が強かったせいか、不思議と痛みは感じなかった。

 
そして2週間後!
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ところが、だ。
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渡航先で雑菌が入った可能性大。患部から血膿が出てきた。

 
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私の歩く速度があまりに遅いので、R子さんも内心イラッとしてたんじゃないか。
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R子さんはエレベーターを目指したが、私は少し躊躇した。
というのも、韓国では地下鉄のエレベーターにはお年寄りや障害者、妊婦さんといった優先順位がある。
それは日本よりも厳格な感じがして、なんとなく乗るのはためらわれる。

 
けどR子さんは堂々としていた。
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足の痛い私と、足は痛くないけどエレベーターに乗りたいR子さん。
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言っちゃなんだが、こんな毅然としたR子さんを見たのは初めてだった。

 
人はどうでもいい局面で相手を再評価することがある。
この日のR子さんは出会ってから一番カッコ良く見えた。
今も韓国の地下鉄でエレベーターを見るたび、この日のカッコ良かったR子さんを思い出すのだった。

 
*****
帰国後はすぐに病院に行った。
医師が驚くほどの悪化ぶり。手術直後に戻った感じだった。
 
とはいえ、あれから何年もたち、今じゃどこを切ったかまったく分からないぐらい傷跡が残ってない。

執筆者プロフィール

児玉愛子(らぶこ)

           

韓国コラムニスト。韓流エンタメ誌、単行本、ガイドブック等の企画から取材、執筆を行う。
メディアで韓国映画を紹介するほか、日韓関係やエンタメコラムを寄稿する韓国ウオッチャー。

さわ

           

フリーランスのイラストレーター。海外のガイドブックやコスメ本等を担当。
当サイトのイラストエッセーでは原作者の意向に従い、不本意ながら下手クソに描いてる。

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