国内旅行

2025/09/02

ネコろんで読む英語コラム (49)ここはアメリカ館…それなのになぜ!?

万博の話ばかり続いて恐縮だが、先日ようやくアメリカ館に入ることができた。
 
イタリア館と並んでアメリカ館は非常に人気が高く、3時間待ちもざらで一度目は泣く泣く諦めた。もう若くないのに炎天下に3時間も並んでなんていられない。
 
そんなとき、友人から「英語ツアーなら待たなくても入れるらしいよ」と聞く。
なるほど、外国人も多く訪れる万博である。英語ツアーと中国語ツアーがあるのもうなずける。
そこで私も日本語がわからないふりをして英語ツアーのほうに並んでみた。

 
案内をしていたアメリカ人のお姉さんが「1時間くらい並ぶことになる」という。
「結局並ぶんかい!」と落胆しつつも、それでもまだ1時間くらいなら我慢できると思い直す。友人たちと並び始めたところ、先頭の私たちの後ろを瞬く間に人が続き長蛇の列に変わっていく。
パビリオン自体はほんの10分ほどですべて見終わるというのに、そのために何時間も並ばされるという理不尽さ。ディズニーランドのようなファストパスはなく、ただじっと並ぶしか道はないのだ。

 
ふと目の前にある看板の英語を見ると、そこには「ENGLISH TOUR START OF QUEUE」とある。「英語ツアー 列の先頭」という意味なのだが、このqueueという単語に違和感を覚える。
 
というのもこれ、イギリス英語だからだ。

明場由美子 英語コラム 万博 ネコろんで読む

イギリスでは列のことをlineと呼ばずqueue(発音はキュー)と呼ぶ。アメリカ館なのになぜイギリス英語?
理由がめっちゃ気になる。



これは私の推測でしかないが、おそらく万博だからではないかと思う。
 
万博には世界中の人がやってくる。そこには当然欧州の人たちも大勢いるだろう。
欧州では圧倒的にイギリス英語のほうが認知度が高いので、ここはあえてイギリス英語のqueueにしたのではないだろうか。
 
アメリカ人でも一応queueの意味はわかるのでそこは心配ない。イギリス式、アメリカ式、英語もいろいろあって面白い。

執筆者プロフィール

Yumi

English Boot Camp代表。英語発音コーチ、著者。東京在住の大阪人。
2010年に開設した英語学習者向けのYouTubeはチャンネル登録者数が19万人を超える。
小学生の時にゴダイゴのタケカワユキヒデのファンになり英語に興味を持つ。
思春期は洋楽(ロック)とアメリカ文化に傾倒し、いつしか英語を教えるように。
著書に『ネコろんで学べる英語発音の本』がある。タイトルからもわかるように大の愛猫家。

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