日本エンタメ

2025/11/23

【毎日がエンタメ】コラム #23 松田聖子が初の韓国公演! 韓国人が「青い珊瑚礁」を好きなワケ

『インスパイア・コンサートシリーズ #7:松田聖子45周年記念コンサートツアー 2025~2026 Sing! Sing! Sing! in Korea』
松田聖子 韓国 コンサート インスパイアアリーナ 仁川
写真:インスパイア
 
松田聖子が来年2月22日(日)に初の韓国公演を行う。
会場は2023年末に仁川空港の隣にオープンしたインスパイアアリーナ。1万5千人を収容でき、TWICEやLE SSERAFIMといったアイドルのコンサートが多数開催されている。
昨年はYOASOBI、なにわ男子、米津玄師もコンサートを行った。年明けは星野源の単独ライブも予定されている。
 

 
松田聖子といえば、昨年は韓国で「青い珊瑚礁」が大きな話題に。昨年6月、東京ドームで開催されたNewJeansのファンミーティングで、ハニが歌ったことがきっかけとなった。
 
ハニが歌い始めた瞬間、東京ドームは地響きのような大歓声に包まれ、この様子は日本の多くのメディアも取り上げた。ところが韓国メディアの報道はそれ以上で、まるで「青い珊瑚礁」が日韓の新たな歴史を予感させるかのような論調だった。
 
若い世代の韓国人の間でも「青い珊瑚礁」はトレンドとなり、ソウルの食堂で若い韓国人男性の店員が日本語で「あ~私の恋は~♪」と歌ってくれたこともある。



このブームの起爆剤となったのはNewJeansのハニだが、それ以前から韓国の若い世代の間でも昭和歌謡がブームになっていた。
コロナ禍の前から韓国人DJ兼プロデューサーのナイトテンポが80年代の昭和歌謡を再構築した音楽を発信していたし、昨年春には「日韓歌王戦」で近藤真彦の「ギンギラギンにさりげなく」も歌われていた。
 
韓国人が松田聖子の「青い珊瑚礁」をそれ以上に懐かしいと感じるのは、映画『Love Letter』が大きく影響しているといえる。
 
1998年まで日本の大衆文化が開放されていなかった韓国で、岩井俊二監督の『Love Letter』が99年(日本では95年)に公開された。「日本映画の名作」といわれるほど人気となり、ヒロインの中山美穂さんが口にしたセリフ「お元気ですか~?」「私は元気です」は当時、多くの韓国人が真似するほどの社会現象を巻き起こした。
 
映画の中で豊川悦司が“松田聖子”の名を口にし、「青い珊瑚礁」を口ずさんでいる。あの当時の『Love Letter』を記憶している世代に取って、「青い珊瑚礁」はとても懐かしく、思い出深い曲といえるだろう。
 
この件について週刊誌の記者から「チケットは完売しそうか?」と聞かれたけど考えるまでもない。
コンサート当日は、おそらく幅広い年齢層のファンが生の「青い珊瑚礁」に心を震わせるのではないか。

 

インスパイア・コンサートシリーズ #7:松田聖子45周年記念コンサートツアー 2025~2026 Sing! Sing! Sing! in Korea
 
日時:2026年2月22日(日)17:00
会場:インスパイアアリーナ<地図
 
■チケット販売
【日本語サイト】Porta-net
先行予約:11月25日(火)10:00〜12月1日(月)23:59 
料金:VIP席 19,800円(税込) / R席 16,000円(税込)
 
【韓国語サイト】NOL Interpark Ticket
先行予約:11月28日(金)20時 / 一般予約:12月5日(金)20時
料金:VIP席 187,000ウォン / R席 154,000ウォン

執筆者プロフィール

児玉愛子(らぶこ)

           

韓国コラムニスト。韓流エンタメ誌、単行本、ガイドブック等の企画から取材、執筆を行う。
メディアで韓国映画を紹介するほか、日韓関係やエンタメコラムを寄稿する韓国ウオッチャー。

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