2024/11/02
ネコろんで読む英語コラム (30)ドジャースの大谷翔平は「Otani」か「Ohtani」か?
ドジャーズに移籍してからも絶好調な大谷翔平選手。
大リーガーとして前人未到の域に入った彼の名前表記は「Shohei Ohtani」だけど、このOhtaniの「H」が気になるという人もいるのでは?
「オオ」をohと綴るのは驚いたときの感嘆語「Oh!」に見られる。
でもO単体でも発音は「オオ」で、例えば大阪は「Osaka」だしホテルニューオータニも英語表記は「New Otani」でHはない。
じゃあどちらが正しいのかというとどちらでもオーケーで、このあたりのスペリングのややこしさが英語アレルギーの一因になっていると思うのは私だけだろうか。
ちなみに日本の小学校ではつい最近までジョーンズ式ローマ字を教えていた。
このジョーンズ式というのがまたやっかいで、「シャシュショ」を「sya syu syo」と覚えさせる。
「チャチュチョ」は「tya tyu tyo」。
「オオ」は「oo」で「オウ」は「ou」。
ジョーンズ式でいくと大谷翔平は「Syouhei Ootani」になってしまうが、これは世界的には通用しない。
パスポートを取りに行ったことのある人ならわかると思うが、申請する際に必ず「名前はヘボン式で書くように」と注意書きが張ってある。
ヘボン式とは「シャシュショ」は「sha shu sho」、「チャチュチョ」は「cha chu cho」と綴る世界スタンダードのもので、これでないとパスポートは取得できない。
にもかかわらず、つい最近まで日本人はジョーンズ式というガラパゴスな世界で生きてきたのだ。
ところでこのヘボンだが、Hepburnのことだと知った時にはひっくり返りそうになった。
あの麗しの名女優はオードリー・ヘボンだったのか!
いや、確かにヘップバーンよりヘボンのほうが発音は近いけど…。
大谷が活躍するたび、そんなことを思う私であった。
執筆者プロフィール
Yumi
English Boot Camp代表。英語発音コーチ、著者。東京在住の大阪人。
2010年に開設した英語学習者向けのYouTubeはチャンネル登録者数が19万人を超える。
小学生の時にゴダイゴのタケカワユキヒデのファンになり英語に興味を持つ。
思春期は洋楽(ロック)とアメリカ文化に傾倒し、いつしか英語を教えるように。
著書に『ネコろんで学べる英語発音の本』がある。タイトルからもわかるように大の愛猫家。
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