写真・アート

2024/05/04

【ジェリー・ヤンの世界撮りっぷ】シンプルな構図も撮れる東京はパラダイス!

東京で撮るストリート写真が好きな理由の一つは、抽象的な写真がよく撮れること。
 
パリならクラシックな建物と古い街で“生きている”写真しか撮れないけど、東京なら“無”の写真も撮ることができる。有機質より無機質な写真に惹かれる僕にとって、両方の写真が撮れる東京はまさにパラダイスだ。
 
今日の写真は吉祥寺駅あたりの「ユニクロ」の店で撮った写真。
 
ガラス越しの写真だけど、シンプルなデザインの「ユニクロ」の店内で、透明感ある一枚が撮れた。
ジェリー・ヤン 世界撮りっぷ ユニクロ 写真 ライカ
©Jerry Yang
 
構図的に、階段の線と壁にあるフロアのインディケーションが共鳴している感じ。
その階段を無表情な男と女と子供が上っては下りている。まるでインディケーションの指示通りに動いているロボットみたいに。
 
よくよく考えたら、大都会で過ごしている我々もある意味、そうじゃないか?
頭を使わなくても毎日過ごせる、指示通りに。
 
東京で撮った作品の中で、個人的に僕が好きな一枚だった。

プロフィール

Jerry Yang(ジェリー・ヤン)

フランス・パリを拠点とするベンチャーキャピタル投資会社「HCVC」のゼネラル・パートナー。
台湾の高雄で生まれ育ち、起業家として台湾からシリコンバレーへ。渡仏した後、ベンチャー投資を行う。
趣味で世界各地を旅行し、撮影した写真が「ニューヨーク・タイムズ」に掲載されたこともある。

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