日常

2024/11/26

ネコろんで読む英語コラム (32)日本でもおなじみ“ブラックフライデーセール”の由来とは?

いつの間にか日本でもすっかりおなじみとなったブラックフライデーセール。
 
このBlack Fridayの由来をご存知だろうか?
明場由美子 英語コラム ネコろんで読む英語コラム ブラックフライデー セール 由来 BLACKの意味
 
アメリカは11月の第4木曜日がThanksgiving(感謝祭)。
Thanksgivingは収穫を祝う伝統的な祝日で、七面鳥を丸焼きにして家族や親戚一同が囲みアメフトの試合を見る、というのが典型的な過ごし方。
 
どことなく日本のお正月を彷彿させるこの祝日、飲みすぎで翌日仕事を休む人が続出したため工場が稼働できず「ブラックフライデー」と呼ばれたことが始まりらしい。
今はThanksgivingの週末は連休になることがほとんどだが、昔は違ったようだ。



元々はネガティブな意味で使われていた「ブラック」という言葉。
実は今は正反対の意味で使われている。
 
Black Fridayは日本語で「黒字の金曜日」と呼ばれる。
感謝祭の在庫一掃セールが翌日金曜の早朝から始まり、お店に客が殺到して飛ぶように売れるから「黒字の金曜日」ということなのだけど、ちょっとこじつけっぽい感じがしないでもない。
 
黒字と赤字といった数字の話をするときは良い意味を持つけれど、一般的に黒はネガティブなイメージが強い。Black market(闇市場)、blacklist(要注意人物リスト)など悪い意味で用いられる。
日本語でもブラック企業なんて言ったりするし、勝負に負けることを黒星と言い、警察用語で犯人のことを「クロ」と呼んだりもする。色に罪はないのになんだか酷い話だ。
 
登録しているショッピングサイトからブラックフライデーセールの案内が届くたびにそんなことを考えてしまう。
そして気づけばあっという間にクリスマス商戦に移り変わっているのだ。
 
コロナで控えめだった街の景観も完全に復活した。一年頑張った褒美に自分に何かプレゼントを買おうか、なんて考える今日この頃である。

執筆者プロフィール

Yumi

English Boot Camp代表。英語発音コーチ、著者。東京在住の大阪人。
2010年に開設した英語学習者向けのYouTubeはチャンネル登録者数が19万人を超える。
小学生の時にゴダイゴのタケカワユキヒデのファンになり英語に興味を持つ。
思春期は洋楽(ロック)とアメリカ文化に傾倒し、いつしか英語を教えるように。
著書に『ネコろんで学べる英語発音の本』がある。タイトルからもわかるように大の愛猫家。

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